令和5年10月の理事会における金子会長挨拶

皆さんお早うございます。本日は全国山村振興連盟理事会を開催いたしましたところ、お忙しい中多数ご参集いただきまして心より感謝申し上げます。日頃山村の振興のために尽力しておられる市町村長の皆様方、山村振興を思い描きながら国政に活躍いただいている国会議員の皆様方、またお忙しい中出席をいただきました関係省庁の幹部の皆様に心より感謝を申し上げたいと思います。
実は今日は臨時国会の招集日であります。10時から参議院の本会議が開催されていますし、衆議院もお昼前から本会議を開催し、議長の選任等の手続きを行うということであります。そういう合間を縫って国会議員の役員の皆さんも全員出席される予定ですので、ご理解いただきたいと思います。
また、9月13日に内閣改造がありまして、それに伴い全国山村振興連盟の国会議員役員に異動がありましたので、ご報告申し上げます。
まず内閣総理大臣補佐官でおられました中谷 元先生は、また役員をお務めいただける状況となりましたので、本日の理事会にお諮りして顧問に就任いただきたいと考えております。また、国家公安委員長・防災大臣をお務めになられました谷 公一先生には、副会長兼理事にご就任いただきました。更に、理事をお務めいただいておりました宮下一郎先生は、農林水産大臣にご就任されましたので、大臣規範に基づき理事を辞任されたところであります。
なお、私は自民党の組織運動本部長ということで友好団体との窓口をやらせていただくこととなりましたが、当連盟の会長として引き続きしっかりと務めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
山村の振興にとって重要な時期がだんだんと近づいてまいりまして、まず令和6年度からは、森林環境税が導入されることとなっております。これに向け、森林環境譲与税の譲与基準につきまして、 森林を多く有する山村への配分割合を高めるよう見直しを要望していきたいと考えております。私も昨年まで総務大臣を努めておりましたが、この問題の所管省ですが、与野党ともに、森林を多く抱えた山村に多く配分される要望をいただいたところであります。自民党、公明党、野党においてもこの問題についてのプロジェクトチームが立ち上がっていますが、皆様方とともにこれからこの問題に取組んでいきたいと考えています。
また、令和7年3月末には現行の山村振興法が期限を迎えることとなります。現行の山村振興法がたどってきたここ8年ほどを振り返ってみましても、気候変動による災害の頻発、長期間にわたったコロナ禍、更にはウクライナ危機等による物価高騰といった大きな変化が生じてきたところであり、こうした変化を踏まえて山村振興法については、内容を充実して延長することを要望していきたいと考えております。私も前回の改正の時は、自民党の山村振興特別委員長としてこの改正に皆様方とともに取組んできたわけですが、今回は会長としてしっかり取組んでまいりたいと思います。
10年前の秋の理事会では、山村振興法の改正に向けて特別要望書を決定したところでありますが、今回は懸案事項が森林環境譲与税と山村振興法改正と二つありますので、本日の理事会におきましては、この二つの事項について特別要望書とすることにつきお諮りしたいと考えております。併せて、恒例のとおり「令和6年度予算・施策に関する要望書案」についてもご審議いただきます。特別要望書は、11月の通常総会に諮るための審議でもありますが、一方で森林環境譲与税など時期の差し迫った問題もありますので、本日理事会で決定いただきました後は、特別要望書について要請活動を行いたいと考えております。
我が国経済社会が大きな変化を遂げつつある中で、デジタル化・在宅勤務の普及等に伴い、農山村に住みたい、農山村で働きたいという若い人たちも増えてきていると承知しております。こうした時代の動きを正面から受け止めながら、一方で山村の直面する困難な課題を克服していくため、皆様と一致団結して頑っていきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。