令和5年2月の理事会における川村森林利用課長挨拶要旨

林野庁では、令和5年度予算として、森林の多面的機能の発揮と林業・木材産業の発展を両立させていくために川上から川下までの取組を総合的に支援できるよう予算を計上しています。
間伐はもとより主伐後の再造林及び木材を搬出するための路網の整備を推進します。また、最近の災害の多発に対して治山対策という形で国土強靭化に取り組んでいきます。
ウッドショックということで木材の需給が非常に混乱したこともあり、特に国産材の安定供給体制の確立に取り組みます。また木材利用の促進にもしっかり取り組んでまいります。川上から川下までさまざまな予算を活用していただけるよう皆様方におかれてもご協力いただければと思います。
次に森林環境税、森林環境譲与税についてですが、これが施行されて4年を経過しようとしています。各市町村長の皆様方には様々な取組をしていてだいていることに御礼申し上げます。譲与税の活用については、令和元年度65億円、2年度163億円、3年度217億円と着実に活用が進んでいます。しかし、3年度は単年度の譲与額に対し64%の執行率です。このような中で、4年度の予算につきましては、9月補正で上積みしていただいた市町村も多数ありまして、単年度の譲与額に対し9割の405億円が計上されています。各市町村におかれては譲与税の活用にしっかりと取り組んでいただいていると認識しています。
令和6年度から森林環境税の徴収が始まります。令和5年度は令和6年度に向けて国民の皆さんの関心が非常に高まると思います。譲与税が森林整備に、また森林整備につながる施策に活用されていることを国民の皆さんに対し、市町村の皆様からしっかりと情報発信をしていただきたいと思います。
譲与税の配分基準の見直しについて、山側により手厚くということで全国山村振興連盟からも要望をいただいています。その要望に応えて、昨年12月の与党の税制改正大綱において、「各地域における取組みの進展状況や各地方公共団体の意見を考慮しつつ、森林整備をはじめとする必要な施策の推進につながる方策を検討する」と記述されています。
皆様の要望を実現するためにも、まずはしっかりと譲与税を活用してその成果を国民の皆さんにお示ししていくことが重要だと考えています。林野庁としても、その活用に向けて市町村のサポートにしっかりと取り組んでいきたいと考えています。是非ご協力をお願い致します。