山村振興通信NO28(全国山村振興連盟都道府県支部・会員の皆様へ)

山村振興通信NO28(全国山村振興連盟都道府県支部・会員の皆様へ)

 

2019.5.23

全国山村振興連盟事務局

 

1 中山間地域フォーラムのシンポジウムについて

当連盟の友好団体NPO「中山間地域フォーラム」は、6月23日(日)東京大学弥生講堂一条ホールにおいて、設立13周年記念シンポジウムを開催します。この行事には例年のとおり、当連盟として後援をします。

テーマは「これからの農村政策を考えるー基本法20年を契機として」とされており、会長である生源寺真一福島大学教授の基調報告のほか、現場報告やパネルディスカッションが予定されています。詳しくは別添のリーフレットを参照ください。

参加料金は資料代として2,000円(学生は1,000円)となっています。

今後の山村地域に関する政策を考える上で学術・実践の両面において意義のあるシンポジウムだと思いますので、ふるってご参加をお願いします。

なお、この情報は、「山村振興情報No1058」(6月号)に掲載します。

別添

中山間地域フォーラム設立13周年記念シンポジウム

 

これからの農村政策を考える—基本法20年を契機として

 

今年、食料・農業・農村基本法が制定されて20年を迎えます。基本法では、農業の持続的な発展のために多面的機能の発揮や農村の振興の必要性が示され、農村政策が農業政策と並んで掲げられました。

しかし、その後の農政改革の中では、中央集権性が強まり、また「強い農業づくり」を求める流れに農村政策も巻き込まれてしまっています。その一方で、20年の時間はこれまでにない動きを農村にもたらし、若者の田園回帰の潮流のもとで、新たな担い手が各地に生まれ、それを支えるNPOや地域運営組織による地域づくりも活発になっています。

これからの農村政策に求められる視点は何でしょうか。農業の持続性を支えていく上で、生活スタイルや人生観の異なる移住者を受け入れ、これまで地域の歴史・文化・環境を守り伝えてきたベテラン住民が互いに尊重し、新たな価値を切り拓く農村。基本法20年は、そうした農村政策のあり方を再確認する時期と言えそうです。

今年度のシンポジウムは、「これからの農村政策を考える―基本法20年を契機として」と題して、過去と未来を通観します。食料・農業・農村基本法制定の経緯を知る識者に農村政策のあらましや基本法制定の理念を整理して頂き、20年の間に生まれた新しい農村の担い手、それを支える行政担当者からの報告をもとに議論を進めていきます。

 

【テーマ】  「これからの農村政策を考える―基本法20年を契機として」

【日時】   2019年6月23日(日)13時00分~17時30分

【会場】   東京大学弥生講堂一条ホール

(東京都文京区弥生1-1-1、地下鉄南北線東大前駅から1分)

【主催】   特定非営利活動法人 中山間地域フォーラム

【後援】   (交渉中)島根県中山間地域研究センター、(財)農学会、全国山村振興連盟、全国水源の里連絡協議会、全国中山間地域振興対策協議会、特定非営利活動法人地球緑化センター、農山漁村文化協会、日本農業新聞

 

【プログラム】

第Ⅰ部「食料・農業・農村基本法の理念と現状」

基調報告:生源寺眞一氏(福島大学)

当時の政策担当者からの報告:今井敏氏(元農林水産省)

第Ⅱ部 現場報告「農村の今とこれからの地域づくり」

地域おこし協力隊の現場から:川口幹子氏(対馬グリーン・ブルーツーリズム協会 事務局長)

自治体行政の現場から:矢野富夫氏(前高知県檮原町長)

パネルディスカッション

コーディネーター:図司直也氏(法政大学)

報告者も加え、会場からも参加いただきます

 

*シンポジウム終了後、講演者の参加も得て懇親会(会費制)を予定しています。

*シンポジウムに参加の皆様には資料代として2,000円(学生は1,000円)をいただきます。

*シンポジウム及び懇親会には、フォーラム会員でなくても、どなたでも参加できます。

【申し込み方法】

中山間地域フォーラムのホームページ(http://www.chusankan-f.org/)の専用申し込みフォームよりお申し込みください。先着300名で、当方から特に連絡がない場合、自動的に受け付けます。

【問い合わせ先】 中山間地域フォーラム事務局(メール:tebento-staff@chusankan-f.org)(事務局には職員は常駐していませんので、メールにてお問い合わせください。)

 

2 第19回「聞き書き甲子園」の協力市町村の募集について

農林水産省・文部科学省・環境省等が主催して、平成14年から「聞き書き甲子園」という行事が行われています。

これは、全国から選ばれた高校生が、森・海・川とともに生きる知恵や技を持った「名人」を訪問し、1対1でインタビューして記録を取り、その成果を発信する活動です。

この行事に先立って、名人を2名以上推薦いただける市町村(又は地区)を公募します。公募期間は6月10日(月)から9月2日(月)までとなっています。詳細については、別添のリーフレットをご覧ください。

山村地域で生きる人々の活動を記録する良い機会となりますので、ふるってご協力をお願いします。

なお、この情報は、「山村振興情報No1058」(6月号)に掲載します。

別添

第19回「聞き書き甲子園」

~高校生の「聞き書き」と、「名人」の推薦に御協力いただく

市町村(地域)を募集します~

 

農山漁村における過疎・高齢化が進み、暮らしに必要なものを森や川、海から得て暮らすための知恵や技が次第に失われつつあります。こうした中、全国から選ばれた高校生たちが、森や海、川とともに生きる知恵や技を持つ「名人」を訪ね、一対一で「聞き書き」(インタビューによる記録)を行い、その成果を発信する活動を、平成14年から「聞き書き甲子園」として実施しています。

名人の「なりわい」や暮らしの基盤である「地域」にスポットをあてる観点から、実行委員会では、高校生の受け入れと「名人」の推薦に御協力いただく市町村(地域)を毎年、公募しています。これにより、「自然と向き合う仕事の大切さ」や「地域ごとに特色ある生活文化の豊かさ」を広め、あわせて未来を担う次世代の育成につなげるとともに、御協力いただいた市町村に対しては、地域で長年にわたり育まれてきた「なりわい」や「生活文化」について幅広い世代が再認識し、地域の未来のあり方を皆で考える「場」を提供できればと考えています。

 

 

 

 

 

 

公募期間:令和元年6月10日(月)から9月2日(月)まで

※本公募の対象は市町村とし、「聞き書き」の対象となる複数の名人を推薦いただくことが要件となります。市町村を窓口として「地域団体」(地域自治組織や市民活動団体、事業協同組合等)が応募することや、市町村が連名で応募することもできます。

※公募要領は、「聞き書き甲子園」(https://www.kikigaki.net)や農林水産省等のWebサイトでご確認下さい。

※(参考)第18回(令和元年度)実施地域:山形県酒田市(飛島)/山形県飯豊町/茨城県大子町/新潟県柏崎市/福井県小浜市/愛知県豊根村/三重県志摩市/奈良県川上村/山口県下関市/徳島県神山町/大分県国東半島宇佐地域(豊後高田市、杵築市、宇佐市、国東市、姫島村、日出町)/宮崎県都城市

 

主催:聞き書き甲子園実行委員会

農林水産省/文部科学省/環境省/国土緑化推進機構/NPO法人共存の森ネットワーク

後援(予定)

総務省/全国知事会/全国市長会/全国町村会/全国山村振興連盟/全国過疎地域自立促進連盟/NPO法人「日本で最も美しい村」連合

※本取組は、(株)ファミリーマートをはじめ、複数の企業・団体の協賛協力により実施しています。

 

 

お問い合わせ:〒156-0043 東京都世田谷区松原1-11-26 コスモリヴェール松原301

聞き書き甲子園実行委員会事務局(NPO法人共存の森ネットワーク内)

電話 03-6432-6580  ファクシミリ 03-6432-6590  メール contact@kikigaki.net

市町村(地域)公募から第19回「聞き書き甲子園」開催の流れ

令和元年 6~9月 協力市町村の公募

令和元年 10月末  全国で10~12の市町村を選定

令和2年 2月末  選定された市町村から6~8名の「名人」推薦書を提出

令和2年 3月下旬 実行委員会と調整を行い「名人」を決定

 

名人とは・・・林業、水産業、工芸など、地域の自然と関わる仕事に長年従事し、先人からの知恵や技(わざ)を受け継いできた方です。

 

 

19回(令和2年度)「聞き書き甲子園」開催スケジュール

[令和2年]5月~6月       8月中旬         9~12月            [令和3年]3月中旬

高校生募集      事前研修会(都内)   名人への取材・作品づくり      成果発表会(都内他)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高校生と名人の出会いは、地域の元気につながります

「名人」が語る人生や地域のことは、高校生にとって、はじめは「他人ごと」です。しかし、作品をまとめる過程で、名人や地域への共感が生まれ、「自分ごと」に変わっていきます。

「森が泣いている」「村が寂しくなった」と語る「名人」への思いから、里山里海の保全や地域活性化などに取り組む卒業生の活動も生まれました。

また、社会人となって、農山村地域にI・Uターンする若者も増えています。

「聞き書き甲子園」は、祖父母の世代から孫の世代へと、その知恵や技のみならず、心をつなぐ活動です。