山村振興通信No.4(全国山村振興連盟都道府県支部・会員の皆様へ)

山村振興通信No.4(全国山村振興連盟都道府県支部・会員の皆様へ)

 

2018.11.2 全国山村振興連盟事務局

 

1 森林環境税(仮称)及び森林環境譲与税(仮称)の使途検討について

 

森林環境税(仮称)及び森林環境譲与税(仮称)は、山村地域に期待される森林吸収源対策等の役割発揮を強力に推進するための安定財源であり、この山村の悲願実現に向け、連盟をあげてその創設に努力してきたところです。昨年末の税制改正の大綱により、平成31年度の創設が決定しましたが、会員各位からは、その使途の範囲や性格が不明瞭で、課題が多々ある中どこに充てたら良いのかといった不安も聞かれるところです。

このことについて、山村振興連盟事務局なりに考えてみました。

先日、林野庁から都道府県に対し発出された照会文書の中で、総務省と調整を了したものとして次の考えが示されています。

 

「森林環境税(仮称)は、森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保する観点から、新たに広く国民の皆様に負担いただくものです。

このため、国民の皆様から、森林環境税(仮称)を活用して実施する事業が、その負担に値する事業であると理解されなければ税導入の意義そのものを疑われかねません。

こうしたことを十分踏まえた上で、現在検討されている事業が、森林整備等の質・量の向上につながる効果的なものかどうか、再度内容を点検いただくよう(管内市区町村への助言を)お願いいたします。」

 

市町村レベルで効果的な事業が検討されているかどうか、きちんと点検してみることが必要だということは言うまでもありませんが、ここでは、森林整備等の『質・量の向上』とされていることに注目してみました。

このことはすなわち、

  1.  税の導入の前後において、税導入の効果として、従前よりも森林整備等の量が増えたり、質が向上したと言えるものでなければ、新たに広く国民に負担いただく大義を失ってしまいかねない
  2.  すなわち、これまでの対策は粛々と従前同様行った上で、税はこれに加えて行う新たな森林整備等に充てるべき性格のものである。

ということではないかと思料します。

つまり今後、税の使途を公表しなければならないとされていることも踏まえて考えてみますと、市町村の財政が苦しいからと言って、新たに導入された森林環境譲与税を既存の事業予算の代替に充当してしまうようなことは、折角実現した税の存在意義を問われかねず、適当とは言えないものと思われます。

 

2 山の恵みマッチングのご案内

 

山村の自治体や事業者・生産者が、東京ビッグサイトで行われる商談会に特産品や農産品を無料で出展して、バイヤーと商談を行うことができるイベント「山の恵みマッチング」が開催されます。(農林水産省の事業です)

時期は来年の2月19日から22日のうちの2日間を出展者ごとに選べるようになっています。

このイベントへの出展の申し込み期限は、一応10月30日とされていて、既に130ほどの申し込みがあるということですが、10月30日が過ぎても受け付けるとのことですので、関心のある自治体や関係者は早めに奮ってお申込みいただきたいと思います。

詳しくは、添付の資料をご覧ください。

また、当連盟のHP(http://www.sanson.or.jp/index8.html)の「山村振興施策」の「山村振興」の箇所に「山の恵みマッチング」に関する記事がありますので、ご覧下さい。

2018.11.02説明資料一式(山の恵みマッチングのご案内)