令和元年11月の通常総会における荒木会長挨拶

【荒木泰臣 全国町村会長 挨拶(熊本県嘉島町長)】
おはようございます。

ただ今、ご紹介頂きました全国町村会長の荒木でございます。全国町村会を代表して一言ご挨拶を申し上げます。本日ここに全国山村振興連盟の令和元年度通常総会が、関係者多数のご出席のもと盛大に開催されますことを心からお慶びを申し上げます。

また、皆様方には、日頃より全国町村会の活動に格別なご支援を頂いており、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。はじめに、本年8月から10月にかけて発生した大型台風、記録的な豪雨等の自然災害は、各地に甚大な被害をもたらしました。犠牲になられた方々のご冥福をお祈りしますとともに、被災された地域の皆様に対し心よりお見舞い申し上げ、被災地の一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。

近年の大規模・複雑化する災害への対応と備えは急務ですが、山村は常に自然との関わりの最前線に立ち続けてきた地域であります。広大な森林と豊かな自然環境
を有し、国土の保全、水源のかん養等の多面的機能の持続的な発揮に重要な役割を果たしている山村ではありますが、過疎化・高齢化の進行、適切な管理が行われない森林の増加、生活環境の整備が依然として低い水準にあるなど、その現状は厳しいものです。

そのような中、皆様とともに私どもの長年の悲願でありました森林環境税及び森林環境譲与税の導入がなされ、譲与税の配分が開始されました。あわせて今年度からは「新たな森林管理システム」もはじまり、森林整備に必要な恒久的で安定的な財源を得て、森林の適切な管理・保全が図られることになります。私どももこのような動きをしっかりと受け止め、自らの役割を果たしてまいりたいと存じます。

近年は若者や都市住民が都会から地方をめざす「田園回帰」の潮流の強まりや、農山村地域と多様な関わりを持つ「関係人口」の増加といった農山村への国民の関心の高まりを示唆するような現象が起きております。全国町村会といたしましても、この流れをさらに加速させ、都市と農山村が共生する社会の実現をめざし、皆様と力を合わせて努力を重ねて行く所存です。

結びに、貴連盟のますますのご発展と、ご参集の皆様方のご活躍を祈念いたしまして、お祝いのご挨拶といたします。