【今泉裕治 林野庁森林利用課長 挨拶要旨】
平成31年度の林野庁関係予算については、特に公共事業予算についてこの4月からの森林環境譲与税の導入を控えて、森林整備事業などの予算の確保が非常に厳しいことになるのではとの懸念もあったところですが、先生方のご尽力と、山村地域の自治体の皆様方のご支援で公共事業予算は対前年度比125%の2,370億円、林野庁全体でも対前年度比441億円増の3,433億円を確保できました。
4月から森林経営管理制度も開始されます。森林環境譲与税の開始と併せて林業の成長産業化と森林資源の適正な管理を実現していくということで引き続きしっかり取り組んでいきたいと思います。
特に川上から川下まで総合的に支援する林業成長産業化総合対策ということで241億円を措置しています。この中で新たな森林経営管理システムの下での意欲と能力のある林業経営者の育成であるとか、川上から川下までのサプライチェーンの構築による流通コストの削減、木材需要の拡大、路網整備、高性能林業機械の導入等に取り組んでいきたいと思っています。
この他、治山事業、森林整備事業等の公共事業、緑の人づくり、森林・山村多面的機能発揮対策、シカによる森林被害対策といった施策についても引き続き所要額を確保しています。こういう施策を総合的に推進して山村振興に取り組んでいきたいと思っています。
4月から開始されます新たな森林経営管理制度についても、昨年の通常国会で法案を成立させていただきました。いよいよ4月1日から施行ということになります。各市町村においてはこの円滑な実施に向けて準備を進めていると思いますが、森林環境譲与税も併せて適切かつ効果的に運用、活用されますよう、引き続き市町村の皆様方のご意見を伺い、情報交換に努めて、適切なご助言も差し上げて取り組んでいきたいと思います。