【松本雅夫 農林水産省地域振興課長の挨拶要旨】
農林水産省では現在、平成30年度の概算要求で財務省等と様々な議論しているところです。総額2兆6,500億円余の要求をしていますが、最大限予算を確保できるよう頑張っていきたいと思っています。山村振興対策については、皆様方の大変なご尽力により平成27年に山村振興法が改正され、山村活性化支援交付金、山村振興税制特例が実現しました。
山村活性化支援交付金は3年目を迎えていますが、全国の振興山村734のうち109市町村、115の地区で活用されています。この予算をさらに充実させていきたいと思っていまして、既に色々な特産品の開発、雇用の創出まで至っているところもあり、中には、ある県においてお土産大賞を受賞するような、本当に地域の知恵を活かしたものを開発されたところも出てきています。今後、優良事例集みたいなものを作成して、そのような事例の横展開を図っていきたいと思っています。地域で良いものを作って、それが売れて、人が定着し、売れたお金が循環して地域に戻ってくるというようなことの一助になればと思っています。
山村振興税制特例ですが、これまでに5市2町で計画を作っていただいています。その他47の市町村で予定があると承知しています。折角、制度化された税制特例ですので、是非、計画の作成、制度の活用を積極的に検討していただければと思います。地域振興立法による地域指定の状況によっては、山村振興法による税制特例しか適用できない市町村も結構ありますので、是非、積極的な活用をお願いします。
中山間地域対策については、昨年度、中山間地農業ルネッサンス事業を創設しました。優先枠の予算で、昨年度予算額400億円、農業農村整備事業、鳥獣被害防止総合対策、強い農業づくり交付金などが対象となっています。平成30年度は500億円を要求しています。
さらに、農泊、鳥獣被害対策が大変大事だと思っており、鳥獣被害対策については昨年度の95億円から150億円に大幅に増額して要求しています。引き続き、山村振興対策について皆様とともに推進してまいりたいと思います。