令和4年度通常総会における金子副会長挨拶

全国山村振興連盟の副会長を務めております金子恭之です。本日は吉野会長が 所用により欠席となっておりますので、代わりましてご挨拶申し上げます。
本日は全国山村振興連盟通常総会を開催いたしましたところ、多数ご出席いただきまして、ありがとうございました。
2020年以来 長期間にわたるコロナ禍の中、日夜奮闘しておられる市町村長の皆様、山村をいつも念頭において国の発展のために尽力して頂いている国会議員の皆様、そしてご多忙の中出席いただきました農林水産省勝俣副大臣をはじめとする
関係省庁の幹部の皆様、また全国町村会荒木会長をはじめとする友好団体の皆様、日頃から山村の振興に対して御理解・御支援を賜っておりますことに感謝を申し上げます。
さて、この一年で、世界と我が国の情勢は一変致しました。 2月に起こったロシアのウクライナ侵攻を皮切りに、原油価格の高騰、諸物価の値上がり、さらには一部の国での食料不足といった問題が次々に生じ、コロナ禍や気象災害によって疲弊した世界を直撃しております。
紛争の多発する時代に備えて、経済や食料の安全保障が強く意識されるに至り、今後我が国でも体制を整えていかなければならない 岐路に立っていると言わざるを得ません。
そうした中にあって、脱炭素、食料・経済の安全保障、あるいは感染症に強い社会の構築といった世界的な課題に応えていく上で、いずれの課題に対しても、我が国の国土面積の約半分を占める山村地域が果たす役割には大きなものがあります。
近年、山村地域が果たしている公益的・多面的機能が国民に広く認識され、森林環境譲与税をはじめ、地域おこし協力隊、特定地域づくり事業協同組合、都市(まち)の木造化推進法など、山村にとって有益な政策が次々と制度化・拡充されてきたことはありがたいことであります。
また、私が総務大臣時代に力を入れて来た政策でありますが、デジタル田園都市国家構想に基づき、デジタル化が遅れていた山村地域にも技術革新が普及・進展するように努力が払われているところであります。
しかしながら、人口減少の進む山村地域が、昨今のコロナ禍や諸物価の高騰、更に地域によっては自然災害に見舞われて、経済・産業の立て直しに苦慮している市長村が多いということもまた事実であります。
現下の困難な諸問題を乗り越え、山村地域が国民から期待される役割を十全に果たして行くことができるよう、時代が大きく変化している今こそ、各般の政策の更なる充実・強化を求めて、山村地域に関わる私たちが、一致団結して声を上げていかなければならないと考えるものであります。
本日の総会では、政府に対する令和5年度予算・施策に向けての要望案と連盟としての決議案を審議いただく予定ですが、これら各般の政策について、皆様と一緒に政府に対して強く要請してまいりたいと考えております。
本日の総会へのご出席に重ねて感謝を申し上げ、ご参集の皆様方のご健勝と全国の山村の振興・発展を祈念いたしまして、ご挨拶とさせていただきます。
ありがとうございました。