全国山村振興連盟メールマガジンNO267

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2024.3.29

全国山村振興連盟事務局

◎自由民主党山村振興特別委員会の概要について

 

2月22日に開催されました 自由民主党山村振興特別委員会の概要は、以下のとおりでした。

 

自由民主党山村振興特別委員会(委員長:奥野信亮 衆議院議員)が2月22日木曜日午前9時から自民党本部 702号室において開催された。

全国山村振興連盟からは、竹﨑一成会長代行、浜田正利副会長、鈴木重男副会長、熊川栄副会長、今井俊郎副会長、水本実副会長、河野忠康副会長及び實重常務理事・事務局長が出席した。

宮崎雅夫事務局長(参議院議員)の司会により議事が進められ、最初に奥野信亮委員長の挨拶があった後、議事に入った。

 

議事(1)令和6年度山村振興関係予算概算決定について

関係省庁を代表して農林水産省長井俊彦農村振興局長及び山本恵太地域振興課長から、「令和6年度山村振興関係予算概算決定等について」及び「山の恵みマルシェについて」の資料に基づき説明があった。

 

議事(2)全国山村振興連盟からの要請等について

全国山村振興連盟 竹﨑一成会長代行、鈴木重男副会長、熊川栄副会長から、以下のような要請等を行った。

竹﨑会長代行:1 本年は、1月1日から能登半島地震という大災害が発生し、被災地には山村地域も多く、被災された方々にお見舞いを申し上げる。一刻も早い復興をお願いする。熊本県下でも平成28年に地震災害、令和2年に豪雨災害が発生し、国をはじめ全国から様々な支援をいただいたことに、改めてお礼申し上げる。芦北町など球磨地方では、おかげで復興が進んできたが、あと一息、スピード感を持って頑張っていきたい。

能登半島の被災地では、今も避難生活を送る方々が多数に上り、不自由な生活を余儀なくされている。政府におかれては、予備費の活用や各種の支援策の決定など、迅速な対応を行っていただいているが、復旧・復興はこれからという段階である。被災自治体や被災者の皆様方のニーズを十分に汲み取り、迅速かつ的確な施策を行っていただくようお願いする。

2 懸案であった森林環境譲与税については、昨年末、森林の多い市町村への配分割合を引き上げるという形で決着していただいた。これはひとえに先生方のご尽力の賜物であり、改めて深く感謝を申し上げる。

私たち山村の市町村としては、国民からいただくこととなる森林環境譲与税を有効に活用して、喫緊の課題である脱炭素・森林整備に充てていきたいと考えている。今後とも林業施策の充実・強化に向けて、よろしくお願いしたい。

3 次に山村振興法の延長・充実についてである。現在の山村振興法は、令和7年3月末に期限を迎える。山村は10年前には、人口の3%の人が国土の1/2を支えていると言っていたが、今や人口の2.5%となってしまった。このまま行くと、2%、1%へと減少していくおそれがあり、山村の住民1人あたりの役割は、従来よりも大きく高まっていると言えるものと思う。

山村の条件が不利であることは言うまでもないが、同時に国土・環境を保全し、災害を防止し、脱炭素に貢献するという公益的な役割もまた、ますます高まっているものと考えている。

ぜひ先生方のお力で、山村振興法の期限を延長し、また政策内容の更なる充実強化を図っていただくようお願いする。

 

鈴木副会長:1 様々な要望に対応していただき、特に森林環境譲与税の見直しについては、厚くお礼を申し上げる。

2 次の時代のことを考えると、少子化・人口減少が大きな不安である。移住政策の更なる充実を図っていただきたい。従来、様々な施策に知恵を出し取り組んできたが、あまり実績が出ず、移住が大きく伸びて課題が解消しているわけではない。依然として東京一極集中が続いており、これは重要な問題である。政治の力で移住政策を議論していただきたい。山村には都市にない豊かさ・魅力があるので、移住者に対して、もう少し魅力のある移住政策ができないかと考える。

3 特に住宅・建物について、建築基準の緩和が必要だと考える。人口密度の低い場所については、大きな配慮をしても良いのではないか。わがまち特例といったものがあるが、それのみならず様々な税や規制に対応できればと考える。

4 少子化・人口減少については、どの市町村にとっても課題である。しかし市町村によって、スピードの度合いが大きく異なる。人口減少率や高齢化率のスピードの度合いも勘案し、3~5の段階に分けて支援をしていただきたい。全国一律の子育て・教育・少子化について国においても異次元の対策を議論していただいていることは承知しているが、格差が少しでも解消されるよう移住者にとってメリットのある支援について、より厳しい地域には、より手厚くなるような施策の議論・検討をお願いしたい。

 

熊川副会長:1 国全体で入ってくる税収を見ると、リーマンショックの後 40兆円前後にまで落ち込んだが、昨年は73兆円と33兆円程度増えた。群馬県を見ても、リーマンショックの後1800億円の税収 だったのが、2600億円まで増加している。しかし 中山間地域の市町村にとって、法人税が増えていない。2.5%の人口で広大な面積を守っているにもかかわらず、税収が増加しない。我が村でも現在予算編成を行っているが、法人税が増えていない。豊かな市町村とは 大きな格差がある。総務省は、20年から30年といった期間で税収を見て、国・都道府県・基礎的自治体でどれだけ増加しているか、法人税はどうなっているかということを調べて欲しい。その上で、中山間地域に対し、税の公平な分け方を議論していただきたい。地方交付税・特別交付税の見直しも必要だと考える。

2 我が村は、かつて水田がなく米が作れず貧乏であり、木を切って炭にするなどで現金収入を得ていた。その後、じゃがいもを作り、更にキャベツを作ってキャベツ日本一の村にした。しかしこの4月から運賃が上がる。キャベツ 2200万ケースを全国に売っており、宮城県から沖縄県まで出している。その運送コストが上がることとなる。キャベツ生産の資材費も上がる。肥料のPKNのPは中国、Kはベラルーシ・ロシア・ウクライナが多い。多角的輸入に努めているものの、円安で値上がりしている。農水省の国営パイロット事業で農地を作り、日本一のキャベツ産地を作った。しかし運賃や原油の上昇により産地が危機的な状況に陥っていることをご理解いただきたい。

3 義務教育の無償化、給食費無償化などをするのに、小さな我が村でも従来よりも6000万円から7000万円がかかるようになる。また4月から働き方改革で物流関係がコスト・アップとなる面もある。こうしたコスト・アップに対して支援をいただきたい。

4 食料・農業・農村基本法の改正については、第1次産業を振興する視点で議論してほしい。カロリー自給率が38%の国など他にない。税の配分もそういう意識を持って議論してもらいたい。安全保障の基本は農業であることを視野に置いて考えてもらいたい。

 

連盟からは、「令和6年度農林山村振興関連予算・施策に関する要望書」及び「山村振興施策に関するアンケート結果」を配布し、實重事務局長よりアンケート結果に関する説明を行った。

 

(3)意見交換

その後、議員から意見が提出され、次のようなテーマが取り上げられた。

・カーボン・クレジットの山村での普及について

・ふるさと納税、Jクレジットを用いた政策のウィング拡大について

・歴史資産の観光資源化について

・新たな重要文化財の指定について

・地域づくり事業協同組合の普及について

・スマート農業、林業のための電波到達範囲の拡大について

・農産物価格への材料費上昇の反映について

・林業への特別交付税の充当について

・ドローンが国道・県道をまたぐ場合の規制緩和について