全国山村振興連盟理事会を開催(H28)

全国山村振興連盟は、平成28年10月14日(金)午前10時30分から千代田区永田町の全国町村会館2階ホールにおいて平成28年度第2回理事会を開催した。
最初に、宮腰光寛 会長から挨拶があり、次いで、理事の吉野正芳衆議院議員、石田祝稔衆議院議員、宮下一郎衆議院議員から挨拶がなされた。
来賓として出席された農林水産省農村振興局 圓山満久 地域振興課長、国土交通省国土政策局 長谷川貴彦 地方振興課長、総務省自治行政局地域力創造グループ 飯塚秋成 地域振興室長及び林野庁 赤堀聡之 森林利用課長から挨拶をいただいた。
その後議事に移り、竹﨑一成会長代行が議長を務め、11月17日に開催される通常総会に提案する「第1号議案 平成29年度山村振興関連予算・施策に関する要望(案)に関する件」及び「第2号議案 決議(案)」並びに「第3号議案 顧問の委嘱に関する件」について審議が行われた。
理事会の内容は、次の通りとなっている。

【宮腰光寛 会長 (衆議院議員)の挨拶要旨】

皆さん おはようございます。本日の理事会開催に当たり、役員の方々には全国各地からお集まりいただき有難うございます。また、国会議員の理事の先生方にもお忙しい中ご出席賜りまして有難うございます。さらに、農林水産省、林野庁、国土交通省及び総務省の皆さま方にもご出席いただき有難うございます。
まず、先頃の熊本の地震さらには台風そしてまた今回の阿蘇山の噴火と全国各地でいろんな被害が発生しておりますが、被災された地域の皆様方に心からお見舞い申し上げます。今回の災害等につきましては国会の方でも全力で対応させていただいているつもりでありますが、ご意見等がありましたら後程お聞かせいただきたいと思っています。
ご案内のように、山村地域は、高齢化、人口減少による集落機能の低下、鳥獣被害、耕作放棄地の発生等大きな問題を抱えているわけであります。
昨年の通常国会におきましては山村振興法の改正を実現致しました。
今年の通常国会では森林法を改正し、所有者不明森林あるいは境界が不明の場合においても森林整備が可能となるような改正を行ったわけであります。また、「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律案」を議員提案で提出し全会一致で可決させていただいたところであります。違法伐採木材の問題に一定の対応ができるようになりました。今、政省令の準備がされております。
また、12月で一部期限切れになります鳥獣被害防止特措法の改正についても、今、自民党、公明党での党内手続きは終わっておりまして、野党の先生方にご説明をさせていただいております。ライフル銃の免許更新に当たっての講習の受講義務を5年間はずすことを延長することを盛り込んでいます。また、2年前に鳥獣保護法を改正して都道府県自らが事業主体となって鳥獣の管理を行うという制度ができましたが、今回の鳥獣被害防止特措法の改正におきまして都道府県の事業と実施隊の事業を行う市町村との連携をしっかりやっていくというようなことも含めて大幅な改正をさせていただく方向で、今回の臨時国会で確実に成立を図ることとさせていただいております。
政府におかれても、総務省では地域おこし協力隊の拡充、国交省では小さな拠点づくりによる集落機能の維持等に尽くしていただいておりますが、当連盟においては、山村振興法改正と同時に創設された山村活性化支援交付金等のソフト事業並びに必要な施設整備の充実に努めてまいりたいと思っています。
11日に補正予算が成立しました。個所付け等も既に発表になっていますが、この補正予算も活用して是非山村を抱えているそれぞれの市町村において頑張っていただきたいと思っています。
これからも皆さん方と力を合わせて私どももしっかり頑張ってまいりたいと思っていますので、よろしくお願い申し上げます。

【吉野正芳 理事(衆議院議員)の挨拶要旨】

今、宮腰会長から縷々ご説明がありました。
私からは、ただ一点、森林環境税について申しあげます。昨日、森林環境税に関する役員会がありました。今年12月の税制調査会では絶対にやるという言質をいただいたところであります。先延ばしはもうしない、こういう固い決意を我々役員の間で決めております。今、詳細設計を林野庁、総務省、関係省庁で一生懸命行っていますが、懸案の森林環境税は今年12月の与党税制調査会の中で決まっていくことになることをご報告申し上げたいと思います。

【石田祝稔 理事(衆議院議員)の挨拶要旨】

今、吉野先生からお話がありましたが、税と予算について、今、年末に向かって精力的に私共も議論を進めているところであります。今、吉野先生から強い決意あふれれるお話しをお聞きしましたので、私は税調会長ではありませんが、しっかりこの旨は税調会長に伝え、そして実現方図ってまいりたいと思います。
私は生まれは高知市ですが、もともと本籍地は四国山脈の山の中で早明浦ダムのまだ奥でまさしく周りが山だらけというところです。山村の振興、地方の振興なくして日本はありえないという決意で力を合わせて頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願い致します。

【宮下一郎 理事(衆議院議員)の挨拶要旨】

私も山村が元気を取り戻さなければ地方創生はなりえませんし、日本の安定的成長
もないといういうことで、諸先輩のご指導をいただきながらいろんな活動に携わってまいりました。吉野先生のおっしゃった森林環境税についても、初当選以来、実現を夢見てやってきましたので、最後しっかり花を開かせるよう私も頑張っていきたいと思います。財務副大臣、財政金融委員長という経験もうまく活用して実現に向けて是非応援したいと思います。
また、自民党では過疎対策特別委員会の副会長という立場で過疎債の使途拡大でありますとか新たな減税の要望の実現等にも頑張っております。また、有害鳥獣対策議連、ジビエの活用議連という立場でも山村の有害鳥獣対策という面でご指導をいただきながら頑張っていきたいと思っています。また、ダムを抱える山村が多いわけですが、ダム周辺市町村を応援する議連の幹事長をさせていただいています。いろんな立場で、あちらこちらから山村をどう元気にできるかということ頑張っていきたいと思っています。 今後ともご指導のほどよろしくお願い致します。

【圓山満久 農林水産省地域振興課長 挨拶要旨】

補正予算が11日に成立しました。農林水産関係では5,739億円が措置されております。その中でTPP関係ですが、中山間地域の所得向上を支援する対策ということで、パッケージ予算として300億円の中山間地域の農業を元気にすることを応援させていただく予算も盛り込んでいます。是非ご活用いただければと思います。
来年度予算概算要求では、今年度を14.1%上回る2兆6,350億円を要求しております。この実現に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えています。
山村振興法の改正で実現しました山村税制は2年目を迎え期限が到来しますが、延長のための税制改正の要望を財務省主税局にしております。この税制を活用するためには山村振興計画、産業振興施策促進事項を市町村において作成していただく必要があります。現時点でまだ策定済み、策定予定を入れて50市町村ということになっています。この税制の活用ということで、山村振興計画、産業振興施策促進事項の作成について是非ともご協力いただきたいと思っています。
山村活性化支援交付金につきましては、現在95の市町村で活用していただいております。初年度は皆さんに少しご迷惑をおかけしましたが、2年度目の今年度は予算は満杯ということになっています。来年度に向けて概算要求を行っていますが、こちらもご活用をお願いしたいと思います。

【長谷川貴彦 国土交通省地方振興課長 挨拶要旨】

国土交通省においては、山村振興のため、基本的なインフラ整備から生活環境、住まいの確保、地域交通基盤等様々な側面から取組みを進めています。
熊本地震、台風それから噴火といった災害が最近多発していますが、インフラあるいは住まいの対策として国土交通省としても復旧・復興について最大限取組みを進めています。
11日に成立した補正予算におきまして、必要なインフラ整備等の予算を確保しています。
29年度概算要求については、今、正に財政当局と折衝の真最中ということで、別添の参考資料で詳しいデータを後程ご覧いただければと思いますが、社会資本整備総合交付金、防災・安全交付金等必要な額を予算要求しています。災害関係について、例えば、河川関係ですと今までハード事業を中心にしか交付金を使えなかったものをソフト事業にも使えるようにしようという取組みですとか、あるいは熊本地震でも下水道施設の被害が多かったということで耐震関係の方にもう少しお金が回るようにしようということで、いろんな最近の災害の経験を踏まえながら予算の確保とともに制度の拡充を併せて進めています。
CLTなど木材の先進的な使い方についても、国土交通省の方で関連する予算の拡充を進めています。

【飯塚秋成 総務省地域力創造グループ地域振興室長 挨拶要旨】

総務省では、地方公共団体が地方創生に意欲的に取り組んでいただけるよう地方財源をしっかり確保するとともに、「ローカル10,000プロジェクト」、「分散型エネルギーインフラプロジェクト」、「地域おこし協力隊」などをかねてより推進しています。
また、「連携中枢都市圏」や「定住自立圏」の形成による圏域全体の経済成長の牽引、地域運営組織の形成や基幹集落を中心とした集落ネットワーク圏の形成などにより、集落の維持・活性化を推進しています。
「地域おこし協力隊」については、平成27年度は2,600名程度が全国で活躍されましたところ、隊員数を平成28年に約3,000人にすることを目指し、地方公共団体の自主的な取組にご協力させていただいています。振興山村の市町村におかれましても引き続き大いにご活用いただければと思います。
また、今回の経済対策において、「チャレンジふるさとワーク」という新たなプロジェクトを立ち上げ、地域への人・情報の流れを力強く創出すべく、「ふるさとワーキングホリディ」、「お試しサテライトオフィス」等の事業メニューを用意しています。このような事業については、平成29年度概算要求においても引き続き継続すべく要求しております。
平成29年度におきましても、地方財政、情報通信等についても引き続き対応してまいりたいと思います。

【赤堀聡之 林野庁森林利用課長 挨拶要旨】

昨年の山村振興法の改正、今年の森林法等の改正、合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律の成立にあたり多大なご支援をいただき感謝申し上げます。
今回の地震、台風、噴火といった自然災害により被災された皆様にお見舞いを申し上げます。林野庁としても、山林の復旧、被災した事業者の方への支援に取り組んでいます。
山村の豊富な森林資源の循環利用を通じた山村地域の振興や地方創生、林業の成長産業化に林野庁として邁進しているところです。
このほど成立した平成28年度第二次補正予算や、平成29年度予算概算要求において、林野庁として森林整備・治山事業といった公共事業の他、木材加工流通施設等の整備、間伐・路網の整備の一体的な実施、施業集約化の加速化等への支援に重点的に予算を計上しています。平成29年度予算概算要求については、その実現に向け、しっかり対応していきたいと思います。
先ほど先生方からお話のありました森林環境税については、非常に重要であります。是非早期の導入を目指して鋭意検討作業を進めていきたいと考えています。地方公共団体の皆様、国会議員の先生方のご意見を伺いながら、関係省庁とも連携を図りつつ制度の中身を詰めていく考えです。是非、皆様のご支援よろしくお願いします。
森林整備が円滑に実施されるよう、総務省の地方財政措置の中でも、林地台帳の整備、森林所有者、境界の確定・明確化等に必要な経費が措置されています。林地台帳については先日マニュアルが完成したところです。こういったものを踏まえて、皆様におかれても是非積極的な取組みをお願いします。

◎挨拶をいただいた方以外の政府関係の出席者(敬称略)

林野庁森林利用課山村振興・緑化推進室長 今泉 裕治
農林水産省農村振興局地域振興課課長補佐 三重 野信
農林水産省農村振興局地域振興課調整係長 国広 博昭
国土交通省国土政策局地方振興課課補佐 藤澤 貴充
国土交通省国土政策局地方振興課交流推進係長 渡邉 真之
林野庁森林利用課山村振興・緑化推進室課長補佐 高畑 啓一
林野庁森林利用課森林環境教育推進官 近藤 美由紀

【議 事】

竹﨑会長代行の議長のもとに議事が進められた。
○ 第1号議案  平成29年度山村振興関連予算・施策に関する要望(案)に関する件
岸 事務局長が内容の説明を行い、原案通り承認された。

○ 第2号議案  決議(案)
岸事務局長が内容の説明を行い、原案通り承認された。

○ 第3号議案  顧問の委嘱に関する件
衆議院議員 中谷 元(前全国山村振興連盟会長)先生を顧問に委嘱することが承認された。