令和8年2月の理事会における増山森林利用課長挨拶要旨

本日トピックとして3つほどご紹介します。
1点目は、森林経営管理法の改正についてです。今年の4月1日の施行に向けて準備を進めてきました。この法律は、森林の集積・集約化を図るためのもので、主役は市町村です。市町村が関与することで、意欲のある林業経営体に森林を集積・集約化していく仕組みになっています。施行に向け、全都道府県や市町村自治体、林業経営者の方々に改正内容を紹介するキャラバンを実施し制度の周知は一定程度進んできたと考えています。ただ、この制度は実際に活用されてこそ意味があります。最近は、森林の所有者が分からない、あるいは森林を手放したいという声が広がっていることを我々としても認識しています。そのため、今回の改正では、森林所有者が不明な場合の権利設定に必要な公告期間を6ヶ月から2ヶ月に短縮するといった手続きの簡素化を盛り込みました。また、森林を手放したい方に対応するため、集約化構想中に所有権移転の仕組みも設けています。ぜひ積極的に制度を活用していただければと思います。
2点目は、森林環境譲与税です。総務省と協力して、令和6年度から本格運用となりました。昨年末に令和6年度の実績を公表し、譲与額全体で629億円、そのうち520億円が活用され、活用が大きく進んでいます。
森林環境譲与税は、地方財源として国庫補助では対応が難しい部分にも活用できる重要な財源です。しっかり使っていただくことが国民への説明責任を果たすということにもつながりますので、引き続き積極的な活用をお願いします。
3点目は、森林・林業基本計画です。今年6月頃の閣議決定に向けて今検討を進めています。森林資源が成長し、主伐・再造林の段階に移ってきた中で、どのように森林資源の循環利用の体制を整えるかが課題です。労働力確保の問題、スマート林業などの技術革新の取組も重要です。また、住宅着工が減る中で木材の需要をどう確保するか、特に非住宅分野での木材利用をさらに進める必要があります。そうした方針も盛り込んでいるところです。
本理事会終了後には、副会長の皆様とともに、港区西新橋に所在する「REVZO新橋」を視察いただきます。当ビルは、建物の柱・天井・内外装などに木材を使用し、中高層建築物での木材利用に向けた様々な技術をご覧いただけます。木材の利用の可能性が広がっているということを実感いただき、議論を深める機会になれば幸いです。