全国山村振興連盟メールマガジンNO364

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                        2026.3.6

全国山村振興連盟事務局

◎2020年2月の農林水産行政

 

2026年 2月の農林水産行政の主な動向は、以下の通りでした。

 

1 第2次高市内閣で鈴木農相が留任

2月8日に行われた衆議院選挙の結果、自由民主党と日本維新の会の与党は、衆議院の3/4を占めるに至った。2月18日に特別国会が招集され、同日中に首相指名選挙で 高市早苗首相( 自民党総裁 )が第105代首相に選出されて、第2次高市内閣が発足した。 高市首相は、鈴木憲和農相ら全閣僚を再任した。

特別国会の会期は7月17日までの150日間であり、政府は、衆議院解散で審議が遅れている令和8年度予算案の早期成立を目指すとしている。2月20日に首相の施政方針演説が行われ、その後、衆議院・参議院本会議でこれに対する各党の代表質問が行われた。2月19日の臨時閣議では、閣僚と同様にすべての副大臣・政務官を再任する人事が決定された。

また2月20日、衆議院の常任・特別委員長と審査会長が選出された。全27 ポストのうち23ポストを自民党が占め、農林水産委員長には藤井比早之氏(自民)、予算委員長には 坂本哲史元農相(自民)が選ばれた。

第2次高市内閣において鈴木農相が再任された際、高市首相から鈴木農相に対して、① 米の安定供給に向けて必要な取り組みを推進すること、②総務大臣をはじめ関係大臣と協力して、人口急減地域への支援を強化すること、との指示があった。

 

2 農林水産省は 8法案を提出予定

2月18日に招集された特別国会において、農林水産省は8本の法案を提出する方針である。 法案は具体的には、以下の通り。

  •  農業の構造転換に必要な財源確保に向けた法案

農業の構造転換に必要な財源の確保に向け、国が令和 8年度から11年度の4年間、日本中央競馬会( JRA )から毎年250億円の拠出を受けられるようにする。

  •  日本中央競馬会法改正案

競馬事業に支障がない範囲で、地域住民などがJRAの施設や設備を利用できるようにする。

  •  農林中央金庫法改正案

農林中金の理事会の専門性を高めるため、外部有識者が理事になれるようにする。農林中金が農業法人などに出資する際の規制を緩和する。

  •  農業近代化資金融通法改正案

農業近代化資金の使い勝手を良くするため、貸付限度額の引き上げ、償還期限の延長、資金の使い道に農地の取得などの追加を行う。

  •  家畜伝染病予防法改正案

豚熱の発生農場に義務付けている全頭殺処分を緩和する。海外から違法に持ち込まれた畜産物の取り締まりを強化する。

  •  食糧法改正案

米の民間備蓄制度の創設を盛り込む。米の流通実態の把握に向け、一定の事業規模を持つ事業者に在庫量などの定期報告を求める。

  •  新品種の育成・普及に向けた法案

農業者の減少や気候変動などの重要課題の解決につながる新品種について、国主導で開発から普及まで一気通貫で進める体制を強化する。

  •  種苗法改正案

農作物の優良品種の海外流出を防ぐため、育成者権の有効期間を延長する。 品種登録を出願すれば登録前でも無断使用を差し止められるようにする。

 

3 米の取引量が3か月連続で減少

2月17日、農林水産省は令和7年産米の1月の相対取引価格が前月比 2%  ( 610円)安の3万5465円 ( 60km ・税込 )になったと 公表した。 3ヶ月連続で下落した。ただし、前年同月比では引き続き37%(9,538円)高い高値水準にある。

契約ベースの取引数量は12万9000トンで同 62% ( 21万2000トン ) 減少。 1月の取引数量は平成18年 以降で過去 3番目の少なさ だった。 12月末の卸の在庫は 78万トンと過去5年で最も多い。

2月27日、農林水産省は1月末時点の米の民間在庫が前月比 16万トン (

5% )減の321万トンだったと発表した。 5ヶ月ぶりに前月比で減少に転じたが、前年同月比では92万トン ( 40% )多い。 1月としては 4年ぶりの高水準となった。

米の平均店頭価格は 2月16日から22日時点で、 全国のスーパーからの POS (販売時点情報管理)情報に基づく分析では、 5kg 4118円。 前週から4円 ( 0.1% )下がったが、 25週連続の 4000円台となった。

こうした動向を受けて、2月26日 財務省が発表した貿易統計では、1月に民間貿易で輸入された米の量が、前年同月比 12倍の4918トンだったことが明らかとなった。国別の輸入量は 米国産が最も多い 3443 トン 。タイが 395トン ベトナムが281トン、インドが229トンとなっている。

 

4 農産物輸出は過去最高の1.7兆円

2月3日、農林水産省は令和7年の農林水産物・食品の輸出額が1兆70005億円になったと発表した。前年に比べ 12.8% 伸び、13年連続で過去最高を更新した。ただし、目標とした2兆円には達していない。

農産物は12.1%増の1兆 1,008億円。丸太などの林産物が10.1%増の735億円。水産物が17.2%増の4231億円だった。

輸出上位10カ国・地域はすべてで前年比プラスとなり、中国と香港以外は過去最高となった。トップの米国は13.7%増の2762億円だった。韓国やタイは2割増、ベトナムも1割増となった。 4位の中国は 7.0%増の1799億円だった。 中国政府は昨年11月、日本産水産物の輸入を事実上停止したが、 錦鯉やビールが伸びた。

品目別に見ると、欧米や東南アジア諸国連合( ASEAN)で人気が高い緑茶が98.2%増の721億円で大きく伸びた。水産物の輸出額は、初めて4000億円台を突破した。寿司などの和食人気が高まり、高級水産物が海外で好調だった。ホタテ貝の輸出額は906億円と3割伸び、ブリは27.4%増の528億円だった。

米の輸出量( 援助米を除く)は前年比3.2%増の4万6573 トンだった。 21.3%増えたに前年に比べて、伸び率は18.1 ポイント縮小した。米の輸出額は前年比 15.4%増の139億円で、過去最高となった。

 

5 中山間直接支払・多面的機能支払が17道県で2億円過大との指摘

会計検査院は、多面的機能支払交付金と中山間地域等直接支払交付金について調査した結果、 17道県の695の活動組織に合計約2億2120万円が過大に交付されていたと指摘した。農地を対象外の宅地や駐車場に転用していた事例などがあった。

会計検査院は17道県の440市町村の1942組織を抽出し、令和元年から令和5年度に実施された事業(交付金計約497億7368万円)の状況を調べた。その結果、 17道県の420 組織では農地を宅地や駐車場に転用したり、樹木が茂って 保全管理が適切に実施されていなかったりして、約 8,071万円が過大だった。17道県の542 組織では、田の要件とされる畔がないのに田として交付され、過大分は約1億4048万円だった。

市町村は毎年度すべての対象農地を現地確認する必要があるが、15道府県の73市町村は必要性の認識不足や事務負担の重さから確認していなかった。

会計検査院は 農林水産省に対し、 過大交付した市町村に交付金を返還させるよう求めている。

 

6 その他

  • アルゼンチン牛肉輸入解禁

2月26日、農林水産省は食料・農業・農村政策審議会(会長・中島康博女子栄養大学教授)を開催し、同審議会はアルゼンチン北部地域からの牛肉輸入を解禁することにつき答申を行った。

北部地域は口蹄疫ワクチンを使って清浄化しているが、ウイルスを不活化する熱性処理などを条件にすれば 侵入リスクは極めて低いと結論付けた。 家畜伝染病予防法に基づく畜産物輸入の「禁止地域」は維持した上で、条件を満たした牛肉のみ輸入可能だと規定する。

ワクチン接種国・地域からの輸入解禁は、ウルグアイに続き2例目。今後 二国間で輸入条件などを明文化する家畜衛生条件の協議に入る。

アルゼンチンは世界第5位(2024年)の牛肉生産量があり、北部地域で全体の98%に当たる約5300万頭の牛が飼養されている。

 

  • スルメイカの漁獲可能量を84万トンに決定

2月20日水産庁は水産政策審議会資源管理分科会を開き、令和8管理年度(令和8年4月から令和9年3月)のスルメイカ 漁獲可能量 (TAC)を6.84万トンとすることに承認を得た。前年度には 2333トンを超過して漁獲したため、令和8管理年度限りの漁獲シナリオを使うこととし、直近3年間(令和5年から令和7年管理年度)の平均資源量について、過去最高の資源量があった年の漁獲割合で再現した。前管理年度に超過した分については、8 管理年度単年で差し引くこととしている。

小型スルメイカ釣り漁業は通年だった管理期間を4月からの前半と12月からの後半の別枠で管理する。

 

◎「Forest Style ネットワーク」からのお知らせ

 

「Forest Style ネットワーク」(事務局:林野庁森林利用課山村振興・緑化推進室)から、以下のお知らせがありました。

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1 林野庁 「人的資本経営に役立つ 企業×森のプログラム」の動画を公開しました!

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森林で研修やオフサイトミーティングを行う企業が増えています。

豊かな森林空間を活用した体験プログラム(森のプログラム)は、心と体の健康づくりやチームビルディング等、企業における人的資本経営に対応しています。

動画では、森のプログラムを導入した実際の企業研修の様子を紹介するとともに、有識者より森のプログラムの効果とエビデンスを紹介します。

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動画は、下記URLより閲覧下さい。

人的資本経営に役立つ 企業×森のプログラム

過去に紹介したイベント告知を林野庁ホームページの「関連イベント情報」に掲載しております。

林野庁ホームページ「関連イベント情報」:森林サービス産業推進地域等における森林サービス産業関連イベント情報:林野庁

 

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2 農村振興局  3/7~8 山の恵みマルシェin 代官山 蔦屋書店の開催!

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農村振興局では、日本の山村地域の活性化を図るため、山村ならではの地域資源を活用した特産品やサービスの開発等を、

「山の恵みプロジェクト」により支援しています。

 

今回はプロジェクトの一環で、東京都渋谷区の代官山 蔦屋書店において、山村地域の地域資源を活用した特産品の販売会「山の恵みマルシェ」を開催しますので、皆様ぜひお越しください。

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【開催概要】

主催:共同印刷株式会社

日程:令和8年3月7日(土)~8日(日)

時間:10:00~16:30

会場:代官山 蔦屋書店 3号館2階 シェアラウンジ内

(東京都渋谷区猿楽町16-15)

東急東横線「代官山」駅より徒歩5分

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詳細は、下記チラシをご確認ください。

marche2025_tokyo.pdf

◎「農山漁村」経済・生活環境プラットフォームからのお知らせ

「農山漁村」経済・生活環境創生プラットフォーム(事務局:農林水産省農村計画課 農村活性化推進室)から、以下のお知らせがありました。

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【参加者募集】秋田版「半農半X」成果報告会のご案内(3月19日)(秋田県)

秋田県では、令和3年度から令和7年度までの5年間、地域外から農山村に滞在し農林漁業に携わる「半農半X」の取り組みによる地域活性化の可能性について調査を実施しました。

本報告会では、この秋田版「半農半X」の実証成果について報告するほか、参加者、受け入れ農家、中間支援組織などの立場から、「半農半X」を通じた農山村地域の活性化などについて語り合います。

添付のチラシについても是非ご確認いただけますと幸いです。

 

【こんな方におすすめ!】

◆外部人材の力を借りて地域を盛り上げたい

◆農村の担い手不足を解消するヒントが欲しい

◆移住者や関係人口を増やしたい

◆「農」に関わる暮らしを実践したい

◆自分の力で農業・農村に貢献したい

 

参加希望の方は、下記URL又はチラシ掲載のQRコードにて、申し込みフォームよりお申し込みください。

【申し込みフォーム】→ https://forms.gle/CRzpr8E9efEiyGMk6

 

〇詳細

日 時 令和8年3月19日(木)  14時00分~16時00分

会 場 秋田県庁第二庁舎大会議室 (秋田市山王三丁目1-1) ※無料駐車場有

内 容 (1)秋田版「半農半X」成果報告  (秋田県農山村振興課)

(2)トークセッション

モデレーター:田野倉 正規 氏(CCC(株) 地方創生事業開発部)【半農半X参加者・にかほ市、2024秋田版「半農半X」推進セミナー講師】

パネリスト:佐藤  公 氏((株)ロンド)【中間支援組織・にかほ市】

金岡 憲吾 氏((株)See Visions)【中間支援組織・五城目町】

須田 貴志 氏((株)権右衛門)【受け入れ農家・にかほ市】

渡邊 琳太 氏(横浜市在住)【半農半X参加者・五城目町】

定 員  100名  ※県外在住の方はアーカイブ動画で視聴可能(動画視聴希望の場合も申込フォームからお願いします。)

申込締切  令和8年3月18日(水) ※お早めのお申し込みにご協力ください

主催・お問い合わせ 秋田県農山村振興課(調整・地域活性化チーム 大門)

電話 018-860-1851 メール nousansonshinkouka@pref.akita.lg.jp

秋田版「半農半X」の取り組みについてはこちら→ https://www.pref.akita.lg.jp/pages/genre/82847