全国山村振興連盟メールマガジンNO97

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2020.10.23

 

全国山村振興連盟事務局

 

○ 森林・山村多面的機能発揮地域力支援対策について

林野庁は令和3年度予算概算要求の中で新規要求として、「森林・山村多面的機能発揮地域力支援対策」を19億円要求しています。これは「森林の多面的機能の発揮」や「新たな関係人口の創出」を通じて、地域固有の資源である森林の価値を顕在化させ、山村地域の活性化を図ろうとするものであり、「多様なコミュニティによる森林資源を活用した地域づくりの取り組み」を支援するものとされています。

今回の予算要求のポイントは、「関係人口の創出」というところにあり、「地域外からの活動参加者の数」や 「森林の多面的機能の発揮やコミュニティの形成に関する目標を達成した活動組織の割合」が事業目標として掲げられています。

従来、令和2年度予算まで「森林・山村多面的機能発揮対策」13億5300万円 がありましたが、これと新たな新規要求との違いについて見てみると、「森林・山村多面的機能発揮地域力支援対策交付金」の中に「森林資源価値創造タイプ」 という新たなタイプの事業が追加されました。

これは地域住民や地域外関係者(関係人口)で構成する活動組織が主体となって、里山林を活用した森林空間利用活動や里山林整備活動などを行い、こうした関係人口の創出を通じて地域コミュニティの活性化を図ろうとする取組みを支援するものです。

この「森林資源価値創造タイプ」として行うことのできる活動としては、①森林空間利用活動(健康・教育等の場として利用)②間伐材・薪・炭・特用林産物の利活用、③情報発信活動、④地域外関係者の創出活動、⑤路網整備活動、⑥活動用資機材の整備が挙げられています。

交付額の上限は、

  1. 従来の地域住民等で作る活動組織が活動した「地域資源維持保全タイプ」については500万円とされているのに対し、
  2. 「森林資源価値創造タイプ」では1000万円となっています。

交付単価(補助率)については、

  1. 里山林の整備や侵入竹の伐採、路網の補修機能強化などについては、定額
  2. 機材資材の準備については1/2又は1/3以内

となっています.

9月末に概算要求を提出して現在 財務省と折衝中ですが、年末に向けてこの 新規予算が良い形で仕上がることを望みたいものです。

詳細については林野庁のホームページの資料をご覧ください。

 

森林・山村多面的機能地域力支援対策

file:///C:/Users/sanes/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/6J0L9TNU/R3gaisan-16.pdf

 

令和3年度林野庁予算概算要求の概要

https://www.rinya.maff.go.jp/j/rinsei/yosankesan/R3gaisan.html