本日は、全国各地から会員の皆様方、多数御参集をいただき臨時総会をこのように盛会裡に開催出来ましたことは、私の深く喜びにたえないところでありまして心から感謝を申し上げます。また、国土政務次官をはじめ、来賓の方々には公務極めて御多忙の中にもかかわらず御臨席を賜わり心から厚く御礼申し上げます。
今日、我が国の経済は、誠に厳しい状況にありますが、先の国会において制定されました金融早期健全化法や第三次補正予算を含む緊急経済対策によりまして、早期に景気の回復を果たすべく固い決意の下に政策を展開しているところであります。
我が国の山村は、社会的に不利な条件の下で、全国会員各位のたゆまざる努力と政府・国会をはじめとする関係各方面の並々ならぬ御支援・御指導によりまして今日の状況を維持してまいりました。
このことによって、国土のおよそ半分を占める山村は、農林産物の生産、水資源のかん養、国土・自然環境の保全など国民生活にとって非常に重要な働きを守ってきたのであります。しかしながら、景気低迷の中で、山村は過疎化、高齢化の進行の加えて、基幹産業の停滞などから、自治体の財政力並びに住民の生活は誠に緊迫した状況にあります。
このような状況で推移すれば、国土保全に不可欠な山村地域社会の維持そのものが困難になることさえ懸念されているのであります。
これらの状況を打開するため、我々の最大の関心事は、山村に対する公的支援のあり方がどのように展開をされているかというところにあります。
国土庁においては次期山村振興対策を国土審議会山村振興対策特別委員会において、また、内閣では、新農業基本法の制定に向けた食料・農業・農村基本問題調査会において、審議が行われてまいりました。
国土審議会は、本日午後に最終報告書の審議が行われる予定と聞いておりますが、基本問題調査会は去る9月17日に答申が出されております。
この答申で、我が国としましては初めて中山間地域への直接支払いの制度化の方向が示されておりますことは、一歩前進と受け止めます。我々もこの実現ために全力を挙げて努力してまいりたいと考えております。
また、当面は、10年度補正予算を中心とした緊急経済対策と年末に編成される11年度政府予算を切れ目なく実施することが景気の回復のために必要であり、山村振興のためにも必要であります。皆様方には、山村の果たしている役割の重要性、緊迫した状況を一般国民に理解していただきながら、景気回復に向けて、予算の確保並びに山村振興対策の一層の推進に、活動されるように心からお願い申し上げる次第であります。私は、全国山村振興連盟会長、山村振興を推進する国会議員のひとりといたしまして山村振興施策の推進、税制の改正、予算の確保に皆さんと一緒になりまして最大の努力を傾注する決意でありますことを、お誓いを申し上げますと同時に、何卒、本日御臨席の政府・国会の先生方におかれましては、連盟の意のあるところをお汲み取りいただき、今後の山村振興対策の推進につき、なお一層の御指導、御支援を賜わりますよう心からお願い申し上げる次第であります。
本日の総会が所期の目的を達成できますよう会員各位皆様方の御協力を切にお願い申し上げますと同時に、皆様の一層の御健勝を心からお祈り申し上げまして私の御挨拶と致します。
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