5月半ば、棚田を撮っての帰り道、朝採ってきたと思われる“ぜんまい”を、軒先で手揉みして天日干しをしているお年寄りに出会った。 遅い春を想わせるチューリップの温かい色と、いかにも自然の恵みに感謝しているように、時折笑みを浮かべながら精を出すおばあさんの姿に、心癒される思いで、ついつい声をかけてしまった。