全国山村振興連盟は、平成18年11月9日(木)、午前10時から千代田区永田町の全国町村会館2階ホールにおいて平成18年度第2回理事会を開催した。 概要は次のとおりである。 |
【二田会長代行の挨拶】 |
今日は理事会を催しましたところ、理事の皆様には、大変お忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。 私はこれまで、理事を努めさせていただいておりましたが、柳澤会長が閣僚なったものですから、その間、副会長、会長代行ということで、暫時、お預かりすることとなったわけでございます。 従来から、この会には出席させていただき、理事として挨拶させていただいておるわけでございますので、こうしてお顔を拝見しておりますと、ご存じの方、一緒にいろいろと議論をしてきた方々がたくさんご出席になっておられます。 ご案内のとおり格差ということが盛んに云われております。私どもは、従来山村無くして日本の国土の形成はないだろうと国会やこのような場等で皆様方とも議論をして参ったわけでございます。 今云われている地方格差という状況の中で、どう山村を振興していくか、我が国の国土形成にとりまして大切な山村のいろいろな良い面、人情の豊かさ等を国民感情に訴えるべきことが濃厚になってきているのではないかと思います。 都会の方々は、たまに地方に来ますと景色が良い、雪景色が素晴らしいということを云いますけれども、そこに暮らしている我々がどういうような苦労をしているのかということをとくと訴えていかなければならないと思っております。 ご案内のとおり、各地方における山村は財政力も大変弱いところであります。 そのような点をどうしていけば良いかということについて、皆様方それぞれ市町村財政を預かる担当者として大変ご苦労なさっておられますので、このことも、おおいに訴えながら予算の獲得という面で大変重要な場面を迎えているのではないかと思っております。 たくさんの課題がございますが、全国山村振興連盟を通じましておおいに国民に訴え、そして政府に訴え、私ども地方に暮らす者にとりまして、より良き地方を創世することが、国土形成に対して大変大事であることを訴えて参らなければなりません。 今日の理事会、議事運営がスムーズに行われますことをお願い申し上げまして、一言ごあいさつと致します。 |
【坂本武 農村政策課長の挨拶】 |
この8月から、農村政策課長を務めております坂本と申します。どうぞよろしくお願いします。 山村振興につきまして二田会長代行をはじめとしまして、本日お集まりの理事の皆様方には平素からご尽力をいただきまして、この場をお借りしまして厚く御礼申し上げるしだいでございます。 二田会長代行におかれましては、山村振興委員会の委員長もお努めをいただいておりまして鳥獣被害対策、情報格差の問題点についても引き続き検討を進める等、大変御指導をいただいているところであります。私ども農林水産省と致しましても鳥獣被害につきましては、この夏、シカ、イノシシ、サルについて対策マニュアルを作成公表させていただくとか、あるいは、アドバイザーを皆様の町村へ派遣させていただくとともに、地域GISによりリアルタイムでどういったところで展開しているか調べて対策を講じており、来年はNPOの皆様方にも一緒になっていただき、そういった対策に参加していただくという事業を進めさせていただくこととしております。 その他にも、さまざまな問題を抱えておりますが、理事の皆様方からいろいろなご意見を賜りながら課題に全力で投じて参りますのでよろしくお願いします。 |
【大矢 浩 地方整備課長の挨拶】 |
只今、ご紹介いただきました国土交通省地方整備課長の大矢でございます。 私は、4月に地方整備課長になりまして山村振興関係の担当をさせていただいております。 本日は全国山村振興連盟理事会にお招きいただきましてまことにおめでとうございます。どうぞよろしくお願いします。 日頃から、ご出席の国会の先生方、連盟の各役員の皆様方には、山村振興の推進につきまして、多大なご尽力をいただいておりまして深く感謝申し上げるしだいであります。 私ども国土交通省では、ご案内のとおり社会資本の整備を中心に道路、河川、公園、下水道等の整備や国土の安全対策としての砂防対策等に取り組んでおります。また、住宅対策、交通網の整理、観光政策の他、更には、個性ある地域づくり等地域振興に積極的に取り組んでいるところでございます。このように幅広くいろいろな政策を実施致しまして山村振興を進めているところでございます。 今後の山村振興対策の推進に当たりまして、国土交通省といたしましては、関係省庁と協力いたしまして積極的に取り組んで参りたいと考えでおります。 引き続き、皆様がたのご支援、ご協力をお願い申し上げます。 最後になりましたが、全国山村振興連盟が一層、山村の発展に貢献されますことを心より祈念申しあげまして私のご挨拶とさせていただきます。 |
【渡辺秀樹 地域振興課長の挨拶】 |
只今、ご紹介いただきました総務省地域振興課長の渡辺と申します。 私は、本年の7月に着任して参りました。どうぞ、よろしくお願いします。 はじめに、全国山村振興連盟の皆様をはじめ、山村振興のためにご尽力されて来られました皆様方に対しまして御礼と敬意を表するしだいでございます。 私ども総務省におきましては、今年度におきましても地域活力の低下が懸念される山村地域等の活性化を一層推進するため、農山漁村地域活性化対策、森林林業振興対策及び国土保全対策ということで、引き続き地方財政措置を講じております。 来年度の概算要求につきましても過疎対策事業債2、766億円、辺地対策事業債522億円、豪雪対策事業債83億円をそれぞれ地方債計画に仮置き計上してございます。 情報通信関係では、地域の総合的な情報化を推進するため、地域の特性に応じたICT基盤の整備・利活用を行う地方公共団体等を支援する地域情報通信基盤整備推進交付金とか、地理的なことによる情報格差解消に向けた施策に重点をおき、情報通信格差是正事業、電気通信格差是正事業等総額で170億円を要求しておるところでございます。年末に向けて精一杯頑張ってまいりたいと思っております。 今後とも総務省におきましては、関係省庁と密接な連携のもと山村振興に取り組んで参りたいと思っているしだいであります。よろしくお願い申し上げます。 |
【沼田正俊 計画課長の挨拶】 |
ご紹介いただきました林野庁計画課長の沼田でございます。 全国山村振興連盟の理事会開催に当たりまして、ご臨席の皆様方には、日頃から森林林業行政の推進につきまして、多大なご支援、ご尽力を賜っておりますことに改めてお礼申し上げます。 山村の環境が非常に厳しいというふうに私ども感じておるわけでございますが、最近では、例えば、集成材や合板に国産材がだんだん使われるようになったこと、流通が進んできたこともあると思います。 国産材の利用割合が何とか20%に達しました。ここ7年程18%前後で推移してきましたが、何とか20%になってきたというような動きがあります。 そして、山村における新らたな産業の動きでありますとか、山村力(やまぢから)事業への取組み等、山村の活力を高めていくため、いろいろな施策を講じておりますので、それを更に推し進めていきたいと考えているところでございます。 二田先生におかれましては、林政調査会の会長をこれまでやっていただいておりますし、今回、環境税の森林吸収源の関係で森林吸収目標達成のための促進チームにも自民党の方でご参画していただいております。 私どもとしては、今、森林吸収源対策を進めていくことが喫緊の課題であると考えております。1,300万炭素トンを1990年の排出量を全体で6%減らしていくという京都議定書の目標がございますので、その目標を達成すべき最大限の努力します。それと予算の関係ということになりますが、年末に向けて最大限の努力を図っていきたいと考えております。 私どもは、この9月に森林林業基本計画を新たに作ったところでありますので、そういう計画に基づきまして、森林林業の面から山村の活性化を図って参りたいと考えているところであります。 今後とも、皆様方のご支援、ご協力をよろしくお願いしたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。 |
【議 事】 |
二田会長代行の議長のもとで議事が進められた。 |
○第1号議案 | 平成19年度山村振興関連予算・施策の要望に関する件 |
○第2号議案 | 平成19年度税制改正に係る要望に関する件 |
○第3号議案 | 決議(案) |
第1号議案から第3号議案まで東事務局長から説明を行い、修正意見や内容を掘り下げた意見交換等の熱心な討議があり、総会まで第1号議案と第3号議案の一部について修文することを事務局に委ねて原案が承認された。 |
◎挨拶をいただいた方以外の政府関係の出席者(敬称略) |
農林水産省 | 中山間整備事業推進室長 | 内田 幸雄 |
農村振興局農村政策課課長補佐 | 石田 良行 | |
農村振興局農村政策課山村振興係長 | 林 友和 | |
中山間整備事業推進室山村振興事業係長 | 松下 洋 | |
林 野 庁 | 森林総合利用・山村振興室長 | 廣田 明 |
森林総合利用・山村振興室課長補佐 | 井上 康之 | |
国土交通省 | 都市・地域整備局地方整備課課長補佐 | 親泊 安次 |
総 務 省 | 自治行政局地域振興課地域振興第三係長 | 鈴木 宏治 |