平成11年度第2次補正
予算案を国会提出


新山村振興等農林漁業特別対策事業は
91億8160万円要求

 政府はさる11月25日の閣議で、経済新生対策を具体化する総事業費規模18兆円程度、総額6兆7890億円の平成11年度第2次補正予算案を決定し、国会に提出した。
 第2次補正予算案の柱は、@社会資本整備・住宅金融対策 A介護関連対策 B雇用対策 C産業・金融対策 となっている。
 この中で、山村振興対策の中心的な事業である農林水産省所管の新山村振興等農林漁業特別対策事業費予算として、ウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策、田園空間整備等地域づくり対策及び少子高齢化特別対策の三分野に折りこまれた形で、合計91億8160万円を要求した。また、山村地域等の情報通信を促進するために、郵政省は地域インターネット普及事業費予算として72億円を要求した。具体的な要求内容は次の通りである。

 【新山村振興等農林漁業特別対策事業】・・・
農林水産省地域振興課
   (ウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策)
 趣旨
 2000年1月から開始される次期農業交渉を目前に控え、ウルグァイ・ラウンド農業
合意関連対策大綱に基づき、中山間地域の基幹産業である農林業の振興を図るため、生産の高度化、農産物の付加価値向上等に資する拠点的な施設の整備を緊急に実施する。
 事業内容
 生産コストの低減、.労働時間の短縮等生産の高度化及び農畜産物の付加価値の向上等に資するとともに、景気浮揚に即効性のある次の施設を緊急に整備する。
・育苗施設                      
・乾燥調整施設
・穀類等乾燥調整貯蔵施設
・農林水産物集出荷貯蔵施設
・農林水産物処理加工施設 等

 事業実施主体
 市町村、農協、第3セクター、農業者の組織する団体等

 補助率             
 5.5/10,1/2,4.5/10,4/10以内(沖縄県にあっては2/3以内)
 平成11年度第2次補正予算額  2,676,800千円

   (田園空間整備等地域づくり対策)
 趣旨
 地域住民が住みよい生活を享受し得る快適な生活空間の形成を図るとともに、地域の特性と資源を活かした就業・所得機会の向上を図るために必要な施設等を緊急に整備する。
 事業内容
 都市と比べて立ち遅れている中山間地域の生活環境を改善するとともに、農林漁業を始めとする多様な産業の振興により定住の促進を図るため、次の施設等を緊急に整備する。
・集落道
・簡易給・配水施設
・自然景観・環境保全施設
・住宅等用地整備
・交流促進施設 等
 事業実施主体
 市町村、農協、漁協、森林組合、農林漁業者の組織する団体等
 補助率
 5.5/10,1/2,4.5/10,4/10以内(沖縄県にあっては2/3以内)
 平成11年度第2次補正予算額  6,004,800千円

   (少子高齢化特別対策)
 趣旨
 高齢化が進行する中山間地域において、高齢者が能力と意欲を通じて生涯現役を貫き、その持てる能力を十分に発揮するための施設等を緊急に整備する。
 事業内容
 高齢者が生涯現役として活躍できる農山村社会の実現を図るため、高齢者の生きがい発揮の促進等を推進する次の施設等を緊急に整備する。
・高齢者活動生活支援促進機械施設
・健康管理等情報連絡施設
・体験農園施設
・伝統文化伝承施設 等

 事業実施主体
 市町村、農協、第3セクター、農林漁業者の組織する団体等

 補助率
 1/2,4.5/10(沖縄県にあっては2/3以内)
 平成11年度第2次補正予算額   500,000千円

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