全国山村振興連盟　　会長代行　竹 �ｱ 一 成 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（熊本県芦北町長） 新年あけましておめでとうございます。 　昨年末の新内閣発足にあたり、本連盟の会長であられました中谷元先生が防衛大臣に就任されました。先ず以て会員一同御慶びを申し上げます。 　さて、年もあけまして、いよいよ第三次安倍内閣が本格始動となって参りますが、やはり政策の目玉は、第二次安倍内閣発足時より叫ばれております「地方創生」であります。皆さんご存知のとおり、我が国のおよそ５割の土地は山村でありますが、食料やエネルギーといった、我が国が外国に依存している要素の大半を担っているのもこの地域でございます。しかしながら、「国の宝」とも呼ぶべきこの山村地域を守っているのは、全国民のわずか３パーセントの人たちであり、その方々の生活は、加速する過疎化・高齢化による集落機能やコミュニティの縮小などにより疲弊しきっております。 　本年の３月に山村振興法の期限を迎えますが、その延長・充実なしには山村地域の活性化は語ることはできません。無限の可能性をもっている山村地域が、我が国の新しいフロンティアとしてよみがえることこそが地方創生の何よりの近道だと考えております。 　中谷先生も以前より申されておりましたが、危機意識を共有し、お互いを励まし、助け合い、限られた資源を節約しあう「絆」の気持ちや、自然と共存し、自然を崇拝する文化、いわゆる「大和心」そういったものを育んできたのが日本のふるさとであり、食料や緑、水の源である山村地域の文化と生活であります。我々はこれまでの経済効率優先の発想を転換し、日本人の価値観を守ってきた山村地域の役割を見直す時代になったという認識を共有しなければなりません。 　私ども山村振興連盟は、山村地域で日夜その活性化と住民の生活向上にご努力されている市町村の首長様方や、都道府県、国会議員の先生方が力を合わせて山村地域の振興に努めることを目的としております。また、厳しい国の財政状況もありますが、森林環境税の創設、地方交付税の重点配分などの税財政措置を講じ、都市との格差をなくし、山村を振興するための財源確保を求めていくことも大切な役割の一つであります。 　みなさんは「ふるさとが好きですか？」と聞かれて何と答えられますか。私はもちろん「大好きです。世界で一番素晴らしいところだと思っています。」と答えます。おそらくみなさんもそう答えられるでしょう。山村地域に住んでいる方たち全員がこのように自分のふるさとに誇りを持ち、いきいきと生活を営んでいけるような、そんな素晴らしい時代にしていこうではありませんか。 今後とも、皆さんと共に危機感を共有しながら、知恵と力を結集し、山村地域が元気になり、日本中の山村が美しく幸せな地域となるよう、ひいては日本全体が力を取り戻していけるよう、全力で取り組んで参る所存であります。国会議員の先生方、都道府県の会員の皆様、そして全国市町村の首長様方、どうぞお力添えをお願いいたします。 　年頭にあたり、本年の抱負と皆様へご協力のお願いを申し上げまして私の挨拶といたします。

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