平成30年7月の理事における中谷会長挨拶要旨

【中谷 元 会長(衆議院議員)挨拶要旨】

本日の理事会に理事の皆様方、大変お忙しい中ご出席いただき有難うございます。
この全国山村振興連盟は、昭和38年に、山村振興法が制定される2年前に設立され、古い歴史を有しています。振興山村の市町村長と国会議員が共に初期の目的である山村振興を図るために活動してまいりました。

近年の成果として、大きく5つの成果が挙げられます。

第1点は、山村振興法の改正です。山村地域の重要性を宣言するとともに、振興山村独自のソフトの予算制度の法制化を行いました。

第2点は、ハード事業として「中山間地農業ルネッサンス事業」を立ち上げて、山村地域の優遇や優先採択を行えるようにしました。

第3点は、鳥獣被害対策です。これも議員立法で「鳥獣被害対策特措法」を制定・改正し、これによって被害防止対策の充実が図られています。

第4点は、農泊対策や我々の地域の基幹産業である森林関連予算の充実等に努めてきたところであります。今日は、関係省庁の課長さんも来ておられますが、私共の要望を汲んでいただいて各省庁においていろいろ山村振興対策を実施していただいております。各種のインフラ整備、山村地域の活性化対策、そういったハンディキャップ対策も講じていただいております。関係省庁の皆様方のご尽力に対してこの場を借りて会長として感謝とお礼を申し上げます。

第5点は、森林環境税です。歴史的成果でありまして、今日は辻 早川町長もお見えですが、長年の悲願でありました森林環境税が実現することになりました。辻 会長とはもう20年二人三脚で努力を続けてきました。この運動が非常に広がりまして、各都道府県の国会議員の皆さん方、林野庁、総務省、環境省、経済産業省全ての省庁が認める形になってきています。特に上流の森林整備のみならず、木材の需要拡大、木材利用にもこの予算が使えるということで、都市部に何故予算がいくのかという議論もありましたが、上流・下流を含めて森林整備に取組むということであります。市町村が実施するということはかってない初めてのことです。今、林野庁で具体的な検討を進めていますが、引き続き、活きたものになるよう努力していきたいと思います。

こういったことも、理事会等を通じて全国の山村の皆さんが努力をしてきた賜物であります。

島根県選出の細田博之 先生の会長の下で、私は幹事長ですが、人口急減地域活性化対策プロジェクトということで、限界集落、村落の維持が難しくなったところに政治的にそういった地域に限定した対策ができないかという検討を行っています。既に10回くらい会合を開き、ヒアリングを重ねていますが、こういった地域に限定した対策が考えられないかということで努力しています。これも議員立法を含めて、皆様方が本当に良かったなと思っていただけるような施策を検討していきたいと思っていますので、意見を出していただければと思います。

本日は夏の陣の要請内容を検討いただきます。山村地域の活性化の予算、対策の充実についてご意見をいただければと思います。

今度とも、山村地域が活力と活気を取り戻せるよう努力をしてまいりたいと思います。