平成30年7月の理事における安藤地方振興課長挨拶要旨

【安藤恒次 国土交通省地方振興課長 挨拶要旨】

国土交通省は、道路・河川などのインフラ整備、下水・住宅などの住環境整備また交通・物流のネットワーク整備など様々な分野で取組みを進めています。
本日は、今国会で成立した山村振興に関係のある法律を三つ紹介させていただきます。

一つ目は「道路法等の一部を改正する法律」です。
道路財特法に基づく財政上の特例措置が平成39年度末まで延長され、また、補助国道の修繕に係る補助率の嵩上げ、道路の落石等を防ぐための土地管理者への措置命令権限などの措置が盛り込まれています。

二つ目は「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」です。
全国的に所有者が分からない、連絡がつかない土地が多数存在しており、これからも増えていくことが見込まれています。こうした土地についての対応と取組みを関係省庁連携しながら進めていくこととしていますが、今回の法律では、公共事業における収用手続きの簡素化、広場あるいは公共施設のような公共事業以外でも地域の福利増進に係る事業に利用権設定という形で所有者が分からない土地の利用を進めていく仕組みを創設しました。

三つ目は「建築基準法等の一部を改正する法律」です。
古民家や空き家などの既存建築ストックを有効活用していくため、用途変更を行う際の手続きの簡素化あるいは基準の合理化を行うなどの改正が行われました。
また、木造建築の推進ということで、一定の措置を講じれば木造でも火災に強いという技術的な知見に基づき、基準の見直しを行って大規模な木造建築物がより建て易くなるように改正されました。